故・筒美京平先生の作品の人気ランキングを行っているサイトがある。覗いてみると、「木綿のハンカチーフ」「また逢う日まで」「スニーカーぶるーす」などに人気が集まっているようだ。
 筒美先生は1968年にいしだあゆみが歌った「ブルーライトヨコハマ」がオリコン1位となり、以後無数のヒット曲を世に送り出したが、当時歌謡曲に全く興味がなかった僕が筒美先生の作品に嵌ったのは、翌69年に西田佐知子が歌った「くれないホテル」を聴いてしまったからだ。ジャジーなテイストに気怠そうなボーカルが絶妙のフィーリングを醸し出している。こんな歌謡曲があっていいのかと、当時中学生だった僕はショックだった。そして、これは歌謡曲ではない、断じてないと、自分に言い聞かせた。以後、筒美ワールドにどっぷりと浸かっていくことになる。