大野克夫や井上堯之がバックを務めたいと望んだように、稀代の表現者・ジュリーには70年代を代表する多くの作曲家たちが楽曲の提供を望んでいた。そんな中で加瀬邦彦と森田公一の楽曲提供によって作られたアルバムが「JULIE Ⅵ-ある青春-」。全曲ロンドン・オリンピック・スタジオを使い、ロンドン・オリンピック・スタジオ・オーケストラの演奏によって録音されたゴージャスなアルバムだ。アルバムタイトルの「ある青春」は、当時ブームとなっていた同棲がモチーフになっていてテレビの歌番組でも聴くことが出来た。
 当時のジュリーはフォロワーたちにとって今で言うカリスマ的存在だったので、彼の歌をカバーするアイドルたちが大勢いたが、このアルバムに収められている楽曲は、どれをとってもジュリーにしか歌えない、いや表現できない楽曲ばかりだ。とりわけアルバムの最後を飾る「ララバイ・フォー・ユー」は、そのメロディ・ラインと彼の声の甘さとが神がかり的にフィットしている。また歌詞も彼の類希なルックスがあってこそ表現できる内容で、当時のファンにとっては益々彼のイメージを増幅させたに違いない。