1960年代がポピュラー・ミュージックにとってベル・エポックだったのは、なにもビートルズの登場だけが全てでない事は言うまでもないだろう。ジャズやクラシックなどいろんなジャンルの音楽がポップスに融合されていったのが60年代だ。そんな60年代の中で、今から丁度半世紀前の1968年、季節も秋を迎えた頃、俄かに巻き起こったのがバロック・ブームだった。代表的な楽曲はバッハの『小フーガト短調』をアレンジしたフェアリーダストの「誓いのフーガ(2010)」、そしてレーモン・ルフェーブル・グランドオーケストラの「涙のカノン」。「涙のカノン」の原曲はヨハン・パッヘルベルの「3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ ニ長調」だ。こういったブームにインスパイアされ、我が国のGSたちもバロック・モードとなったが、その中でも代表的なのはタイガースの「廃墟の鳩」だろう。ところでパッヘルベルのカノンは、その後も様々な楽曲に取入れられている。我が国においては1978年の西城秀樹のヒット曲「ブルー・スカイ・ブルー」。また21世紀になってK-POPのアイドルhello Venusの「Would you stay for tea?」にも取り入れられている。