1962
年にヒットしたカバー・ポップスの中で、紀本ヨシオが歌っていた映画「荒野の三軍曹」のテーマ「三軍曹マーチ」。僕はこの歌の歌詞の意味を長らく取り違え、ずっと疑問を感じ続けていた。歌詞は、まずそれぞれ三人の軍曹を紹介し、最後に「みんなで力併せ、酋長ワタンカを、滅ぼして手柄を分かち合う三軍曹」というのが正解である。だが当時の僕の耳には「みんなで力併せ、酋長は担架を、滅ぼして手柄を分かち合う三軍曹」と聞こえたのだ。酋長がなぜ「担架」を滅ぼさないといけないのか、最後には三軍曹が「担架」を滅ぼした酋長と手柄を分かち合うのか?と、意味不明な歌詞に悩まされながら日々を過ごしていたのだった。だが数年前にオークションで当時のミュージックライフを落札したとき、長年の悩みから解放された。酋長の名前が「ワタンカ」だったのだ。

ところでこの歌詞の中に「色男のラリー軍曹」というのが出てくる。どうやら1962年は「ラリー」という名が色男の代名詞だったようだ。デルシャノンのヒット曲「花咲く街角」の原題は「ハッツ・オフ・トゥー・ラリー」で、色男ラリーには脱帽だと歌っている。またタイトル曲を九ちゃんがカバーした映画「レッツ・ゴー物語」では、ジョージ・チャキリス演じる主役の色男の名もラリー・キュラードだった。