1968年の今日、僕は生まれて初めて日本のアーティストのレコードを買った。
前年の暮れに、我家にレコード・プレイヤーがやって来た。ステレオではなく卓上プレイヤーだった。
父の仕事が軌道に乗り出した頃だったのだろう。プレイヤーを買ってもレコードがないと意味がないから、好きなレコードを買ってやると言われて、僕はスコット・マッケンジーの「花のサンフランシスコ」を買って貰った。ジュリーは生まれて初めて買ったレコードがクリフ・リチャードの「ヤング・ワン」だったと言っていたが、僕は「花のサンフランシスコ」だった。
当時中学生になったばかりの僕にはシングル・レコードは貴重品で、買うならば絶対に洋楽と決めていたのだった。それから年が明けて、お年玉を貰うとモンキーズの「デイ・ドリーム」を買った。そんな僕が自分自身の掟を破り、スパイダースの「真珠の涙」を買ったのは、余程好きだったからだ。なにせムッシュが作って筒美京平氏がアレンジしているんだから。